ご挨拶

一般社団法人日本鍛造協会
代表理事 会長 八木 議廣

5月25日に行われました、一般社団法人日本鍛造協会、第5回定時社員総会におきまして、後藤会長の後任として、代表理事会長を仰せつかることになりました、八木工業社長の八木議廣でございます。会長就任にあたり一言ご挨拶を申し上げます。

当協会は、後藤会長のもと、一般社団法人となり5年目を迎える訳ですが、鍛造工業会30年史に記載のある昭和22年10月の設立から数えれば69年目となります。このように歴史と伝統ある鍛造協会の、そして永年協会をリードして来られた後藤会長の後を担うこととなり、本当に身の引き締まる思いでございます。微力ではございますが、若い世代にバトンタッチする間のつなぎ役として、職責を果たして参りたいと存じます。皆様には、一層のご指導とご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。

特に抱負というものはございませんが、やはり後藤前会長の方針であります人材育成、技術開発、グローバル化の推進、攻めの経営、オープンな環境作り、こうした重点課題を継承して取り組んで参りたいと存じます。

振り返れば、10年前の2006年に、経済産業省で「素形材ビジョン」が取りまとめられました。それを受けて当協会では、当時の大西会長が中心となり「鍛造業ビジョン」を策定致しました。またその後さらに、2013年には経済産業省素形材産業室の肝いりで「新素形材ビジョン」を取りまとめていただきました。

その経緯を踏まえて、これからの我々の目指すべき方向性を統合すると、

1. 世界で勝てる技術力を持ち、技術・技能を活かした攻めの経営を推進する
2. 仕事の幅を広げて、付加価値を高めると共に多様な製品群への供給を行う
3. 魅力的なものづくりの現場で魅力的な人材を、息長く育てる
4. 公正で健全な取引慣行を遵守し、同業/異業との積極的な連携を行う
5. 自らの仕事をもっと世の中に発信し、国民の目を振り向かせる
6. 海外市場を取り込み「グローバル企業」として儲ける仕組み作りを行う

以上、6つの方向性に集約できるのではないかと思います。

そして、これらを着実に実施するためには、企業が健全経営を行い、収益を確保できるようにする必要があり、企業の整理・統合を進め、相応の規模を有する企業を残して、素形材産業の低収益構造を改善することが必要と示されております。

ご承知の通り、今の日本は少子高齢化の進展で市場が縮小、経済の長期低迷が続いております。本年は5年ぶりに新車販売台数が500万台を割り込む見込みであります。

そうした中、我々の中には大手自動車メーカーやTier1企業に追従して、海外に成長の機会を求める仲間も着実に増えて来ております。かく言う弊社もその中の1社でありますが、同時に、成長する海外事業に対して、日本国内の事業を今後どの様に位置づけて、生き残りを図るのか、常に悩ましい問題となって圧し掛かって来ております。

我々が今、この縮小する日本国内市場において、今後も心掛けなければいけないことは、 自分の会社さえ良ければ良い、という一昔前の閉鎖的な業界慣習の中での過当競争時代には、絶対に戻してはいけないということであると思っています。そうかと言って、かつて建設業界で行っていた談合のようなことをやっていては、厳しい国際競争を乗り切って行くことは出来ません。

そこはやはり、新しい時代に合った、フランクでオープンな環境の中で、各社切磋琢磨して正々堂々と戦うことが大切と考えます。

理想論としては、日本鍛造協会加盟の各社はライバル会社というより、日本経済のGDPを高めるためという崇高な目的のための同志会社、お互いに愛情と節度を持った兄弟会社として、秩序ある競争関係を作って行くことが必要ではないかと思います。

グローバル競争の時代に、甘い夢の様な考えかもしれませんが、厳しさの中にも友情と矜持を持って、日本の鍛造業を発展させて行ければと考えております。

 

本年11月には6回目となるアジアフォージが千葉県の幕張メッセで開催を予定しております。そうした機会を捉えて、さらに理解を深め合い結束を図って参りましょう。

改めまして、皆様の絶大なご理解とご協力を心よりお願い申し上げまして、会長就任のご挨拶とさせていただきます。

一般社団法人日本鍛造協会
代表理事 会長 八木 議廣

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